北朝鮮の非核化、誤った方向に向かっている

9月29日、国連において、北朝鮮の李容浩(イ·ヨンホ)外相が「米国に対する信頼が保障されなければ、北朝鮮が一方的に核武装を解除することはない」と述べました。

同月30日、北朝鮮の労働新聞は、「シンガポールで、金正恩とトランプ大統領は、韓半島(朝鮮半島)の完全な非核化を実現させるために、信頼関係の構築から進めていくことに合意した」とし、北朝鮮と米国は、可能なことから「一つずつ、段階的に」行っていくことを促しました。

わずか一週間前に、9月の平壌(ピョンヤン)宣言を通じて、北朝鮮の非核化が急速に進行されることになったと皆が喜んだばかりであるにもかかわらず、北朝鮮が一方的に核を放棄することはないとし、再び強硬な姿勢に転じつつあるのです。

北朝鮮が新たに主張している「一方的な核放棄の先履行に対する反対」、そして、「可能なことから一つずつ段階的」に行おうという提案は、「核リストは、絶対に渡せないから、寧辺の核施設の廃棄といった放棄可能な対象と終戦宣言をお互い交換しよう」ということです。

一部の人は、「北朝鮮の真正性が見えるから、米国が北朝鮮に対する核リストの提出を求めず、終戦宣言というビッグ・ディールをすべきであると主張しています。

一部の米国メディアは、米国でも核リスト問題が急に話題ではなくなったとし、第2回米朝首脳会談の準備のため、ポンペイオ国務長官の第4回目の訪朝を準備している際に核リスト問題が話題から消えたということは、文大統領がトランプ大統領に伝えた金正恩の「プラスアルファ」という追加的な非核化措置と関係していると報道しました。

先日、ポンペイオ国務長官もインタビューを通じ、北朝鮮と「特定の施設と兵器についての会話がなされている」と述べました。

金正恩が文大統領を通じてトランプ大統領に口頭で伝えた追加的な非核化措置とは果たして何をいうのでしょうか。
「米国が一番気にしているICBMを先に廃棄するから、核リストの提出は要求せずに終戦宣言を締結し、対北制裁も緩和してほしい」ということではないかと思います。

北朝鮮の「可能なことから一つずつ、段階別に行おう」という提案は、非核化を全般的に、同時に行うのではなく、米国に対して脅威となる長距離核ミサイルに限定し、核施設も全般的にするのではなく、古くなったもの又は今後も不要なもののみを順に選択して「一つずつ、段階的」に破棄するという「サラミ核破棄の方式」でいくということです。

もし、私たちが北朝鮮の非核化を全般的に、また、同時に進行させていくという正常な方式を放棄し、北朝鮮の主張する「サラミ核廃棄の方式」を受け入れると、私たちは、主導権を失い、北朝鮮に振り回されることになります。

核の破棄を「サラミ方式」で行っていくと、米国としても、長距離核ミサイルを廃棄させた対価として対北制裁を一部緩和させてあげるしかなく、米国に対する直接的な核の脅威が減少されればされるほど、米国の対外政策の優先順位から北朝鮮の核問題が消える可能性が高くなるのです。

北朝鮮の「サラミ核廃棄の方式」によって、北朝鮮の非核化問題が米国の対外政策の最優先順位から外された場合、韓国の力のみでは、北朝鮮の非核化を実現させることは、さらに難しくなるはずです。

したがって、正常的な非核化方法どおりに核リストの提出を受け、リストに基づいて北朝鮮のすべての核兵器と核施設に対する全面的であり、かつ、同時的な非核化措置を取っていかなければならないのです。

金正恩も、全般的・同時的な核廃棄を受け入れてはじめて、本人が言及したとおり、短期間の内に非核化を実現させ、経済発展にすべてを集中させることができるはずです。

 

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