非核化の過程で韓米間に亀裂、北朝鮮が最大の受益者となるのではないかと危惧される

ドナルド・トランプ米大統領が26日、予定されていたマイク・ポンペイオ国務長官の4度目の北朝鮮訪問を電撃的にキャンセルしたことによって、北核問題の交渉が再び難局に処することになりました。24日、ポンペイオ長官が記者会見で、北朝鮮訪問の計画を公式に発表してから1日で、トランプ大統領がこれを無期延期する決定をしたことは、非常に異例的なことです。

今まで、トランプ大統領は、金正恩(キム・ジョンウン)がシンガポール首脳会談で非核化を約束したとし、自分は、金正恩を信頼するとしてきました。しかし、金正恩が交渉の舞台に出たのは、米国の軍事的行動を避け、対北制裁を中断させることに目的があったのです。結局、トランプ大統領は、6.12シンガポール首脳会談以後、初めて、金正恩の非核化意志が疑わしいとの結論を出したのです。

トランプ大統領が金正恩の非核化意志を疑ったのは、北朝鮮が終戦宣言と核施設のリストを交換しようという米国の提案を断ったからです。現在、米国のメディアは、北朝鮮との対話が完全に決裂すれば、11月の中間選挙の後、米国がより強力な対北制裁、または、軍事オプションを検討することもあろうと予想しています。現在の膠着状態から脱するためには、’終戦宣言が先’という北朝鮮と’非核化が先’という米国がお互いの接点を見出すことが必要です。

韓半島の終戦宣言は、4.27板門店(パンムンジョム)の首脳会談で、南北が合意し、6.12シンガポール合意で米国も支持した事案です。しかし、4.27・6.12の首脳会談は、すべて北朝鮮の非核化のために推進されたことです。

金正恩は、核施設のリストを申告しても、北朝鮮の核兵器廃棄の過程がすぐには開始されないということを認識の上、終戦宣言と核施設のリストを交換しようという米国の提案を受け入れるという果敢な決定をすべきです。

これから、9月中に中国の習近平主席と文在寅(ムン・ジェイン)大統領の平壌(ピョンヤン)訪問により、韓半島では、非核化に向けた首脳外交の第2ラウンドが始まります。このような首脳外交の内容は、北朝鮮の核廃棄問題に集中されるべきです。

そのためには、韓国と米国との間で終戦宣言の時点と条件問題についての見解を一致させることが必要です。今、終戦宣言の問題を巡って南北と米国の立場が異なっている状況です。南北は、終戦宣言を促していますが、米国は、非核化が終戦宣言の前提条件であるとしています。

一部の人々は、北朝鮮が非核化のために意味のある一歩を踏み出していないにもかかわらず、終戦宣言を先に行い、北朝鮮を非核化へと動かせようと主張します。ですが、このような主張では、北朝鮮が核とミサイルを廃棄するという相当な水準の行動を取る前までは、対北制裁を維持しなければならないという韓米間の既存合意に亀裂が入りかねないのです。

北朝鮮に対して一方的に譲歩をすることは、成功の可能性が低いため、これまで北朝鮮との非核化交渉では’行動対行動’原則を強調してきました。北朝鮮の非核化のために、米国と韓国が同じ方向から一つの声を出さなければ、最大の受益者は、北朝鮮になってしまいます。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください