終戦宣言、北朝鮮の非核化過程と連結して解決すべき問題である

2018年7月18日

 

南北首脳会談と米朝首脳会談があったばかりですが、早くから北朝鮮の非核化に対する懐疑論と肯定論が激しく対立しています。

論点は、南北・米朝首脳会談の基本精神が’信頼環境の構築’であるから、北朝鮮との非核化交渉を後回しにすべきか、それとも、非核化を強く求めていくべきかという問題です。北朝鮮は、両首脳会談の基本精神が’関係改善、平和体制の構築といった信頼環境の構築’としており、米国は、’信頼関係の構築も結局は非核化を目標にしているのであるから、最初から非核化問題を議論しなければならない’という立場なのです。

ここで今すぐ解決しなければならない問題は、終戦宣言の採択問題です。

北朝鮮は、今年中に終戦宣言を採択するのは、南北・米朝首脳会談ですでに合意された問題であるから、日程通りに進めていこうとしています。 韓国で一部の専門家は、終戦宣言の採択問題を北朝鮮の非核化推進に連結させてはならないとしながらも、終戦宣言の採択が北朝鮮の非核化を推進させる手段になるとしています。さらに、終戦宣言の採択に消極的な米国を非難し、北朝鮮の立場を擁護しています。

彼らは、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)は、核を放棄する意志を持っているのであるから、その意志を尊重して米国と韓国が’終戦宣言というプレゼント’を先に与えてこそ、金正恩も、非核化を実現できる名分が持てるようになると言っているのです。ですが、このように論理が展開されると、7月初めに北朝鮮を訪問して終戦宣言の代わりに北朝鮮の核廃棄問題を提起した米国が困った立場に陥ることになります。

シンガポールであった米朝首脳会談から一か月しか経っていないのに、なぜ早くも首脳会談の合意に対する解釈についてこれだけ相反した解釈が出てくるのでしょうか。それは、南北・米朝首脳会談で韓国と米国が北朝鮮の非核化の範囲と検証という核心問題を迂回する’戦略的曖昧性’を残しておいたからです。

2005年9月19日の共同声明(9.19共同声明)と、その履行のための2007年2月13日の合意、10月3日の合意にもかかわらず、北朝鮮の非核化の核心である核計画の申告の対象と検証の方式が具体的に定義されず、それぞれ異なる解釈の余地を残しておきました。そして、北朝鮮の核廃棄と体制保障、相互間の履行手続上の連携性と時間的償還関係が規定されていなかったのです。このような曖昧性が北朝鮮の核兵器の高度化という破局的な状況を作りました。

一部では、終戦宣言が法的規制を受けない政治的宣言であるため、北朝鮮から等価物を受けずに北朝鮮にプレゼントしても何の問題もないといいます。私たちが北朝鮮の非核化の前に信頼環境の構築のためとして北朝鮮に与えられるものは多いです。韓米軍事訓練のキャンセルに続け、終戦宣言、制裁の緩和、平和協定の締結などがそれに当たります。ですが、このような善意の措置を通じて韓国が北朝鮮から引き出せる’等価物’は何かについてはいまだに誰も知らず、北朝鮮と具体的に交渉したこともないのです。

北朝鮮は、ICBMエンジン実験場の廃棄と終戦宣言を交換しようとしています。北朝鮮からすべての核兵器と核計画を放棄するという政治的な宣言のような約束を一言も受けないで、終戦宣言を贈り物として与えるならば、私たちはずっと後に押されるだけです。少なくとも、9.19共同声明で明らかにされた通り、北朝鮮から’すべての核兵器と核計画を放棄するという程度の政治的宣言’と終戦宣言を交換しなければならないのです。そうせずに終戦宣言と北朝鮮の核破棄を別問題として扱っていくと、北朝鮮の核廃棄は、我々の世代では不可能なものになるかもしれないです。